日本にもあった、沖縄旅行で見つけた人種のるつぼ
学生時代、友人と沖縄に行ったときの話です。
目的は「沖縄を網羅する」。
要は一冊の観光本をもとに、世界遺産や食事など、記載されている全ての要素を体験することでした。
そのため私達は、航空券や宿泊施設など、目的と関係のない部分で費用を抑えることにしました。
そこで選んだのが、一泊数百円の宿。
手作りの靴箱、手作りの階段。
部屋には19インチのブラウン管テレビと手作りのベッドのみで、壁や床はもちろん、部屋の鍵まで木製でした。
しかしそこで私達はおもしろいものを発見したのです。
場所は、夜のみ営業する宿泊客専用の手作りバー。
そこには、10代の日本人から60代のドイツ人まで、年齢や国籍の全く違う人々が仲良く酒を酌み交わす姿がありました。
魚釣りが大好きで、世界の釣りスポットを巡るために英会話を取得した日本人高校生。
IT企業をリストラされ、傷心中の50代イタリア人おじさん。
自分とあまりに違う人生を送る人々の言葉は、非常に刺激的で、魅力的でした。
旅行を終える頃には、本来の目的を見失う程バーでの会話が楽しみになっていました。
みなさんも、観光本にはない、刺激的な人種のるつぼを見つけてみてはいかがでしょうか。